加工品の産地判別
うなぎの産地判別 : 蒲焼や白焼でも分析可能!
これまで、食品の産地判別分析は、
様々な方法で研究がなされてきていますが、分析対象はコメや牛肉といった原料レベルでの研究が多く、加工品への応用例は非常に少ないのが現状です。
しかし、実際に産地偽装が多く行われるのは加工品であり、加工品への応用が求められています。
加工品へ応用できる仕組み
加工品は、原料そのものとは異なり、焼いたり、煮たりといった加工過程や調味料が分析値に大きな影響を及ぼします。 タレなどの調味料が付着した状態では、そのまま測定してしまうと正しい分析ができないため、調味料を取り除くための前処理が必要となります。
食品の産地判別技術として、微量元素組成が大きく注目を集めています。植物では土壌から、動物では餌から摂取した微量元素の組成は、 地域によって異なることを応用した技術です。しかし、微量元素は骨格を形成する元素ではないため、煮たり、洗浄したりすることによって、 組成が変化してしまうという弱点があります。
一方、炭素・窒素・酸素・水素といった生元素(せいげんそ)は、骨格を形成する元素であり、洗浄や調理過程における変動は小さく、
これらの安定同位体比にも影響がほとんどありません。つまり、加工過程の影響も少なく、調味料を除去するための前処理による影響も少ないと言えます。
実際に、ウナギについて、蒲焼や白焼の安定同位体比分析を行った結果、加工品においても適切な前処理を行うことで、活鰻と同様の値を示すことがわかりました。
現在、年内の季節変動も含め、データベースを更新しています。 これらの結果は、分析化学会が刊行している雑誌「分析化学」の2009年12月号Vol.58 p.1067に掲載されています。結果の詳細については、論文をご参照ください。
検査一覧
- うなぎ(活鰻)の国産・輸入判別
- 活鰻の国産・輸入(台湾産・中国産)の産地判別
- うなぎ(蒲焼・白焼)の国産・輸入判別
- 蒲焼、白焼うなぎの国産・輸入(台湾産・中国産)の産地判別
