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JCSニュースレター 第006号

粗飼料多給型の持続的産肉生産の向上を目指して - 日本産肉研究会の取り組み -

現在、我が国の牛肉生産・品質評価方法(格付け)は霜降りの黒毛和種が主役です。 近年、このような「霜降りの牛肉」ではなく、粗飼料で飼養した「赤身の牛肉」を生産し、消費者に提案する生産者が話題となっています。 霜降りの黒毛和種牛肉は、わが国が誇る育種研究や飼養管理の発展の歴史があります。 一方で、「赤身の牛肉」は牛肉輸入自由化とともに輸入牛肉の低価格競争に後れをとり、飼養頭数が著しく減少しました。

「赤身の牛肉」の生産システムの構築には、飼料自給率の向上や環境負荷に考慮した肥育方法の探求という、 わが国の畜産ひいては農業が探求していかなければならない諸問題を解決するという大きな責務を担っています。 現在、この「赤身の牛肉」を生産、研究している方々が会員となり構成している日本産肉研究会の取り組みを紹介していきます。

① 環境負荷の少ない食肉生産
② 輸入穀物に依存しない食肉生産
③ 動物福祉の向上を考慮した食肉生産
④ 消費者の求める健康的な食肉生産と再生可能な経営の確立
⑤ 関連領域の技術・研究者、生産者、流通・加工業者、消費者、関係者等の相互交流

5つの具体的な目的を掲げ、地域資源利用を基本においた再生産可能な経営の確立を通じ、わが国の食肉自給率の向上を目指します。 (日本産肉研究会ご案内より抜粋)

研究会の主な取り組みを紹介します。 日本短角種牛と低脂肪でやわらかい牛肉ができる産肉性を持つダブルマッスル牛とをかけあわせ、選抜・造成を行う東北大学の取り組み、 昨年有機畜産JASを取得し、八雲牛で循環型畜産を目指す北里大学八雲牧場の取り組み、 山形村短角牛の放牧で肉を生産し販売を行う㈱大地を守る会の取り組み、 粗飼料主体で黒毛和種牛を生産し安心・安全と健康付加価値をつけた牛肉を提案する九州大学の取り組み、 産直事業を通じアンガス牛「ふーどの牛肉」の生産から販売までを行う㈱パル・ミートの取り組み、 フランス料理と相性の良い脂肪の少ない赤身牛肉の料理方法を提案する㈱マンジュトゥーの取り組みなど研究機関、生産者、流通、 消費者などまさに食肉生産から食卓までの一連の流れにかかわる関係者の相互交流を行い、それぞれの事業が孤立しないような研究会となっているのが特徴です。

健康志向を好む消費者ニーズ、世界的な牛肉の需要供給バランスに応えるためにも、 国産の「霜降りの牛肉」、「赤身の牛肉」を消費者がスーパーで選択できるような新時代を迎える時に来ているのかもしれません。

日本産肉研究会ホームページ
http://www.agri.tohoku.ac.jp/keitai/jsmp/